発達障害に対応の就労支援 県内初オープン
社会福祉法人紀三福祉会(和歌山市紀三井寺、坂口和男理事長)は1日、大人の発達障害に対応した就労移行支援事業所「ディーキャリア和歌山オフィス」を、同市美園町に県内で初めてオープンした。利用者の特性を見極めながら独自のプログラムで支援を行い、やりがいと自分らしい働き方の実現を目指す。
ハッピーテラス㈱(東京都港区、上岳史代表取締役)が手掛けている「ディーキャリア」のフランチャイズ(FC)事業として運営。主に、発達障害の特性により働きづらさがある人のために訓練プログラムと就職活動支援を行う。
紀三福祉会は、特別養護老人ホームや居宅介護支援事業など地域に密着した福祉サービスを提供している。地元・和歌山に暮らす人々へのさらなる貢献を目指し、ディーキャリア和歌山オフィスの開所となった。
同オフィスは「あなたらしい。『なりたい姿へ』。」を理念に、自己理解を深める「ライフスキルコース」、仕事のスキルを高める「ワークスキルコース」、働き続けるためのノウハウを学ぶ「リクルートコース」の3ステップを利用者に提供する。
原則、最長24カ月(2年)の利用が可能。ビジネスでの実践的なコミュニケーション指導、仕事の模擬実践など一人ひとりの特性に合った独自のカリキュラムにより、生きづらさや働きづらさとの付き合い方を習得し、就職した後も、やりがいと自分らしさ、自分の強みを生かして社会で活躍し続けられるように就職活動をサポートする。
同オフィス管理者の明嵜真子さんと管理者代理の片山宣博さんは「障害や生きづらさを抱える人が社会で活躍できるように支援していきたい。自分に自信が持てないと思う人も、気軽に連絡してもらえたら」と呼び掛けている。
14日には関係機関などの専門職対象のの見学会、21日には当事者や家族などが対象の相談会と見学会を行う。いずれも午前10時から午後4時まで。その他の日程でも見学や無料相談は随時受け付けている。問い合わせは同オフィス(℡073・499・7655)。