若者向け集団接種も 和市ワクチン供給終盤
和歌山市の新型コロナウイルスのワクチン供給が終盤となり、市は6日、希望する全ての市民に対して9月末までに1回目の接種完了、10月末までに2回目の接種完了を目指す方針を示した。若年層の接種促進のため、夜間も対応する集団接種会場を設け、若い世代の感染に歯止めをかける。同日の定例会見で尾花正啓市長は「ワクチン供給の期限が来ていることを知って、まだ接種していない人には1カ月以内の予約を取ってもらいたい」と呼び掛けた。
市によると、市内で2回目の接種を完了した割合を年代別にみると、60代以上で83%、40~50代で58・2%であるのに対し、20~30代で43%。若い世代にどう接種を呼び掛けていくかが大きな課題とし、9月25日にイオンモール和歌山(同市中)で300人を対象に、ファイザー製ワクチンの夜間集団接種の実施を決めた。仕事などで昼間に接種予約をしづらい若年者層のため、従来の午前10時から午後6時までの時間帯を、午後2時から8時までに変更した。
予約は11日午前9時から、ウェブかLINEで24時間受け付ける。電話予約は、同市新型コロナワクチンコールセンター(℡0570・092・055)で午前9時から午後5時まで。
会見で尾花市長は、第5波の新規陽性者数について「若干落ち着いてきたものの、まだまだ気を許せない現状」と説明。第5波の8月11~31日までの陽性者(12歳以上)について、ワクチン接種の有無と陽性者割合および重症度割合(人口1万人当たり)を算出。
感染予防効果として、12~29歳では1・8倍、65歳以上では5・5倍、12歳以上の全年齢では3・2倍、ワクチン未接種者の方が陽性者割合が多いことが分かり、コロナワクチンの感染予防効果が見られた。重症化予防効果についても、中等症以上の発症者のうち、未接種者数は接種者数に対して約6・6倍に上ると発表し、高い効果を示した。
尾花市長は「コロナワクチンには副作用もある一方、高い効果があるのでしっかりと示しながら接種を呼び掛けていきたい」と話した。