詐欺被害を水際で阻止 コンビニ店に感謝状
特殊詐欺被害防止対策を推進し、架空請求詐欺被害を未然に防止したとして、和歌山東署は㈱ローソンのフランチャイズ店を運営する㈱山藤の山田敦司代表、ローソン和歌山新中島店の森本達也店長、㈱ローソン社員の小笠原亮太さん、ローソン和歌山栗栖店の鈴木典子店長と、店員の川端久美子さんに感謝状を贈呈した。
同署は増加傾向にある特殊詐欺被害を防止するため、独自施策として掲示物の「特殊詐欺防止ポップ」を作成。山田代表にポップの掲示依頼をしたところ、山田代表は㈱ローソン本部に承認を得た上で8月13日、同署管内全てのローソン約30店舗を回り、ポップの取り付けを行った。ポップは、プリペイドカード陳列棚などに掲示され、詐欺被害への注意を呼び掛けている。
森本店長は7月11日午前11時ごろ、勤務中にプリペイドカード4万円分を購入しに訪れた高齢女性の「買ってきてって言われました」という言葉が気になり、詳しく話を聞いたところ、警察から聞いていた詐欺の手口と同じだったため詐欺と確信し、警察に相談するよう促して被害を未然に防いだ。
小笠原さんは8月11日午前11時ごろ、巡回指導中のローソン和歌山鳴神店で、メモを見ながらプリペイドカードを購入しようとした高齢女性に声を掛け、メモの内容から詐欺と判断。「警察に確認してから購入してください」と伝え、被害を阻止した。
鈴木店長と川端さんは勤務中の8月25日午後0時40分ごろ、プリペイドカード4万円分を購入しようとした高齢男性の言動を不審に感じ、「誰かにプレゼントするんですか」などと声を掛けて話を聞いたところ、詐欺と分かったため被害の防止に努めた。
贈呈式で同署の出納延計(すいどうのぶかず)署長は、「一店一店の企業努力がある中で、グループとして啓発してもらい本当にありがたい。これを機に、特殊詐欺だけでなくいろんな面で一致団結して安心安全につなげてもらえれば」と伝え、感謝状を手渡した。山田代表は「詐欺も含めて、コンビニと警察が協力し合えばいろんな犯罪が防げると前々から思っていたので、貢献できてうれしい。高齢者の人が悲しまなくて良かった」と安堵(あんど)の表情を見せた。