教育現場に安全を 職警青が刺股120本を寄贈
海南署管内の事業所などでつくる職警青(山本佳昭会長)は、子どもたちを守る安全対策の一助になればと、海南市と紀美野町にある40校全ての保育所・幼稚園、小学校、中学校に合計120本の刺股を寄贈し、8日に同署で贈呈式が行われた。
職警青は、海南署管内の26社の事業所と海南署、海南市、紀美野町の青少年センター連絡協議会で構成。青少年の非行防止と健全育成の他、子どもたちや地域の安全を守るための活動をしている。これまでに防犯カメラの設置や特殊詐欺被害防止のはがき配布など、地域全体の安全を守れるような仕組みづくりを行っている。
大阪教育大学付属池田小学校での無差別殺傷事件からことしで20年となることから、職警青は「今後、同様の事件が起こった場合、被害を最小限に食い止める方法はないか」と考え、刺股を一学校に3本ずつ寄贈することとなった。
寄贈式には西原孝幸市教育長、同市の橋本伸木くらし部長、同市校長会の熊代秀至会長、南川恭範中学校部会長、西村充司小学校部会長ら関係者9人が参加し、山本会長から刺股が手渡された。
山本会長は「刺股1本では1対1となった場合、先生の身に危険が及ぶのではないかと思う。3本あることで抑止力を高めることができる。見えるところに置いてもらえれば」と話した。西原教育長は「子どもたちの命を守ることが大事。刺股があれば一定の距離を保ち押さえ込める。子どもたちや先生方の身を守るためこれから訓練をしていきたい」と感謝した。