中村さん新人退け5選 12年ぶり紀の川市長選
任期満了に伴う和歌山県の紀の川市長選と市議選が5日、投開票され、市長選では現職の中村愼司さん(79)=自民、公明、国民推薦=が長年の実績をアピールし、5選を決めた。無所属で新人の元市議、森田幾久さん(54)は懸命に追い上げを図ったが及ばなかった。市議選(定数20)も新市議20人の顔ぶれが決まった。
12年ぶりに選挙戦となった市長選は森田さんが7月に出馬を表明。農業による地域活性化や人口減少対策などを争点に、7日間の激しい選挙戦を繰り広げてきた。
中村さんの事務所には大勢の支援者が集まり吉報を待った。午後11時35分、事務所に当選確実の知らせが届くと拍手と喜びの声が上がった。万歳三唱で喜びをかみ締め、支援者や家族から花束を受け取った。中村さんは「大変厳しい戦いだったが5回目の当選をさせていただいた。これからの4年は、16年取り組んできた仕上げ。良い紀の川市になったと喜んでもらえるように一生懸命頑張りたい。紀の川ⅠCから上之郷、関空までのトンネルを必ず何とかしたい。住みよい紀の川市、行きたい、暮らしたいまちをつくることを約束します」と決意した。
敗れた森田さんは「結果については残念な気持ち。みんな精いっぱい頑張ってくれたが自分の力不足、知名度不足だった。応援してくれた人々には感謝の気持ちでいっぱい。今後については白紙」と心境を述べた。
当日の有権者数は5万1704人(男2万4311人、女2万7393人)。市長選の投票率は58・85%だった。