髙田耕造商店の棕櫚たわし 暮らしの本で紹介
日本の職人の思いや伝統の技を紹介した本『伝統の技キラリ! 暮らしを彩る和食器具』が刊行され、和歌山県海南市椋木の髙田耕造商店の棕櫚(しゅろ)たわしが紹介されている。
同書は現在も連載中の、月刊『食べもの通信』の2015年11月号~21年5月号に掲載された原稿を加筆、修正し、まとめたもの。食べもの通信社(東京都神保町)が発行、合同出版から発売されている。文・部分撮影を阿部悦子さんと矢吹紀人さんが担当している。
台所道具13品、食器類11品とその職人らの思いが、写真と文章で丁寧につづられている。同商店の棕櫚たわしのページでは、柔かさを生かすためボディーブラシに用いている紀州産棕櫚の特長や、衰退していた産業の復活経緯、手作業の難しさなどを紹介している。
他にも、銅製おろし金、江戸切子、ご飯用土鍋など日本各地の和食器具と職人の技を掲載。阿部さんは「職人さんたちの努力を惜しまないものづくりと哲学を紹介しています。芸術性の高い写真を眺めるだけでも楽しく、2度3度と見て、読んで味わってもらえたら」と呼び掛けている。
A5判、1760円。