新春の願い筆に込め 桐蔭高書道部が披露
和歌山市の県立桐蔭高校書道部員が8日、同市中のイオンモール和歌山で縦約4・5㍍、横約10㍍の大きな紙に筆で字を書く大筆書道パフォーマンスを力強く披露した。
同校の大筆書道パフォーマンスは同店が開館した翌年2015年1月から始まり、今回で7回目。昨年は新型コロナウイルスの影響を受け、パフォーマンスは行わず、完成した作品を同店フードコート内に展示した。
この日、参加したのは、同部の1年と2年の有志18人。巨大な朱色の紙に、白と黄のパフォーマンス用絵の具をふくませた大筆で、「せーの」と声を上げながら豪快な筆さばきを披露した。
テーマは「新春」。「めでたいものを」と部員全員で考えた「一陽来福」「寿春」、そして「寒い季節が過ぎ去れば暖かい春がやってくる 厳しい冬を乗り越える 新芽の如くあなたの努力が実りますように」の文字を次々に書き上げていった。墨で書いた「笑う門には福来」、「壬寅」、「二〇二二年みんなに幸あれ 桐蔭高校書道部」と共に、大筆の作品が完成すると、会場からは大きな拍手が送られた。
大筆書道パフォーマンスを見た市内の松本吏広(りひろ)さん(8)は「すごかった」と笑顔。
書道部の出口心彩(ここあ)部長は「昨年は人前でパフォーマンスをすることができなかった」とコロナ禍で悔しい思いをしたと振り返り、約1カ月にわたる練習の成果を無事に披露できたことについて「拍手をもらえたうれしさ、見てもらえたことに胸がいっぱい。感謝と達成感に尽きる」と涙を浮かべながら話していた。