お薦め本コーナーを書店に 15日~山本さん

本紙のお年玉企画「寅っ子の夢かなえたろかSP」の特別編として、和歌山市立伏虎義務教育学校(同市鷺ノ森南ノ丁)の5年生、山本陽香(はるか)さん(10)が願う「自分の好きな本を並べたコーナーを作りたい」という夢の実現へ、市民図書館や蔦屋書店和歌山市民図書館店が協力。15日の実現に向けて準備を進めている。

同企画は、寅(とら)年にちなんで「伏“虎”義務教育学校の寅年(5年生)の児童に「かなえたい夢」をアンケート。新年号では、集まった夢の中から二つの夢の実現をサポートし、1日付紙面で紹介した。

陽香さんの夢は当初、「和歌山市民図書館で自分の部屋みたいなのを作り、本を並べて読みたい」だったため、本紙は同館に協力を依頼。「ぜひ一緒に陽香さんの夢をかなえましょう」との快諾を得た。

陽香さんは小学校入学後、学校の図書館で好きな本に出合ったことをきっかけに本が好きになり、今では週に1度は市民図書館を訪れる他、絵画コンクールに出した図書館の絵が受賞するなど“図書館愛”にあふれている。

同館で昨年12月、夢をかなえるための会議を開き、職員と陽香さんが、具体的にどのような形で夢をかなえていくかなどを話し合った。

会議で、同館の山本裕司さんは、「市民図書館はみんなの図書館だから一人のために何かをするのがすごく難しい」と説明した上で、「図書館の1階にある本屋さんの中でなら、陽香さんのお薦めの本を並べることはできるけど、どうかな?」と提案。陽香さんは「自分の好きな本を他の人に知ってもらえるのはうれしい」とにっこり。蔦屋書店和歌山市民図書館店の藤居勉店長にも協力してもらい、“好きな本を並べたコーナーを作る”という陽香さんの新たな夢が決まった。

この日以降、並べる本を厳選したり、お薦めポイントなどを書いたコメントカードを手作りしたりと、夢の実現に向けて準備を進めてきた陽香さんの夢が15日、ついに実現する。初日には、陽香さん自らが本を陳列し、“陽香さんセレクトの本コーナー”を誕生させる。同コーナーは23日まで。

 

大好きな市民図書館でお薦めしたい本を厳選する陽香さん