笑顔や幸せ集う場に 雑賀小に「福丸動物園」
和歌山市西浜の市立雑賀小学校のグラウンドに12日、6年2組が運営する「福丸動物園」が開園する。当初、有田川町のふれあい牧場テールからやって来たミニブタの「ポコちゃん」とヒツジの「リーちゃん」の来校100日を記念し、開園と一般公開を5日に予定していたが、新型コロナの感染状況を踏まえて1週間延期。同日、児童らによるオープニングセレモニーは、インスタグラムでライブ配信された。
みんなの笑顔や幸せを願う「福」、動物と人間は平等という思いを表す「丸」を合わせて名付けた「福丸動物園」では、2匹との触れ合いや餌やり体験、グッズ販売、スノードーム作りといったワークショップイベントなども実施する予定。
32人の児童らは、五つのグループ(飼育、グッズ製作、情報発信、環境整備、イベント企画)に分かれ、動物小屋を新設したり、2匹をデザインしたグッズを製作したり、SNSで発信したりし、開園に向けてさまざまなアイデアを出し合いながら準備を進めてきた。
また、広報活動についてアドベンチャーワールド(白浜町)にアドバイスを依頼。和歌山城公園動物園を見学するなど、いろんな人に関わりながら地域密着型の「小さくても(思いが)大きい動物園」を目指している。
オープニングセレモニーは、新たに完成した動物小屋の前で行われ、華々しくテープカット。ポコちゃんが小屋から出たがらないというハプニングがあったものの、リーちゃんは無事に引っ越しでき、手作りのくす玉を割ると降ってきた野菜をうれしそうに食べた。
来校100日を記念し、児童が栄養士の小関咲さんと一緒に手作りした野菜のケーキをプレゼント。2匹は、生クリームに見立てた豆腐とミカンが飾られた見た目もきれいな野菜ケーキをあっという間に平らげた。
ケーキ作りを担当した栗山稀衣(きい)さん(12)は、「ハプニングもあったけど、2匹とも完食してくれたので作って良かった」とにっこり。「インスタライブでもここの楽しさが伝わったと思うけど、実際に来たらもっと楽しいので、ぜひ来てもらいたい」と来園を呼び掛けている。
細田教諭は「たくさんの人を笑顔にしたい、幸せにしたいという子どもたちの思いがかなえられれば」と願っている。
入園無料。開園後は平日午前8時~午後4時。休日は午前10時~11時、午後2時~3時の2部制。最新情報はインスタグラムかツイッター、ユー・チューブの公式アカウント「福丸動物園」で確認できる。