まん延防止重点措置の延長へ 県が要請

27日までとなっている和歌山県への新型コロナウイルス「まん延防止等重点措置」の適用について県は17日、延長を国に申請した。期間は今後、政府が決定する。延長により措置の内容に変更はなく、引き続き県内全域の飲食店に営業時間短縮を要請し、応じた事業者には協力金が支給される。

県は同日午前に新型コロナウイルス感染症対策本部会議を行い、延長申請を決めた後、仁坂吉伸知事が記者会見を開いて発表した。

延長申請の背景には、5日の適用以降も県内の一日当たりの新規感染者数はおおむね400~500人台、病床使用率は60%を上回る高止まりが続き、第6波(1月4日以降)で認定したクラスター(感染者集団)が14日時点で102件、感染者1555人に達し、依然として発生が続いているなどの現状がある。

仁坂知事は「保健医療行政が一生懸命に取り組んでいるにもかかわらず、まだまだ油断できない」とし、医療機関、陽性者を抱える施設や家庭など「それぞれカツカツの状態」との認識を示した。

重点措置の効果については、他の感染拡大防止の取り組みと切り分けて科学的に分析することは困難で、当初から可能性のある手立ては全て打つ考えで申請したとした上で、「少なくとも悪かったとはいえない。(感染者数が)上がっているわけではないので。ちょっとは効いているのではないかと思っている」と述べた。

政府は、重点措置の適用期限が20日で切れる21道府県のうち16道府県で期間を延長し、和歌山県の延長についても同時に決める方針。18日に専門家による分科会に諮り、政府対策本部で正式決定する見通し。

まん延防止等重点措置の延長申請を発表する仁坂知事

まん延防止等重点措置の延長申請を発表する仁坂知事