紀州材の魅力発信 JTが「パートナー」に
和歌山県産木材「紀州材」の積極的な活用に尽力し、その魅力発信に貢献したとして、和歌山市太田の日本たばこ産業(JT)㈱和歌山支店が第1号の「紀州材アクティブパートナー」に選ばれた。大野大輔支店長は「長年にわたる社員の地道な森林保全活動を認めていただいてうれしい」と感激していた。
紀州材は県内で生産されたスギやヒノキで色つやが良く、耐久性に優れているのが特長。表彰制度は田辺・西牟婁地域の木材協同組合や森林組合、4市町でつくる団体「紀南流域林業活性化センター・西地区」が本年度から始めた。構造材などに紀州材を使った建築物に贈られるユーザー部門もあり、今回は建築主に当たる県内の5企業・団体が選ばれた。パートナー部門は同支店のみだった。
同支店は2005年から、田辺市の中辺路地域で森林保全活動を続け、社員が下草刈りや植樹などに汗を流してきた。植えたスギやヒノキが成長する中、その間伐材を紀州材の良さをPRできる手段に利用できないかと模索。4年前から、間伐材を使ったペン立てやバッジ、生分解性プラスチックと間伐材の木粉を混ぜたタンブラーなどのグッズを製作してきた。取引先企業や自治体の他にも、各種イベントでも参加者に配布するなどの実績が今回高く評価された。
表彰式は22日、同支店であった。出席したセンター関係者が、虫食い跡があっても強度や耐久性に問題のないエコブランド「あかね材」で作られた盾を贈った。受け取った大野支店長は「紀州材の良さは県民なら知っている。今後は県外の人にまずは使ってもらい、その良さを広めてもらえるような情報発信にも力を入れたい」と話し、紀州材の良きパートナーであり続けることを誓った。
紀州材アクティブユーザー部門の対象建築物は次の通り。かっこ内は建築主。
タカラスタンダード紀南ショールーム(タカラスタンダード㈱和歌山支店紀南営業所)▽ネッツトヨタ和歌山田辺店(ネッツトヨタ㈱和歌山田辺店)▽田辺聖公会マリア礼拝堂(宗教法人田辺聖公会)▽グループホームやまびこひろば(社会福祉法人大塔あすなろ会)▽なないろ(社会福祉法人やおき福祉会)