感染再拡大に危機感 コロナ新規223人
和歌山県は3月30日、新型コロナウイルスに感染した御坊保健所管内の90代女性が亡くなり、県内の死者が累計110人となったと発表した。
新規感染者は223人で、前週の同じ水曜と比べて67人増えた。新たなクラスター(感染者集団)認定は1件。オミクロン株の派生種で、より感染力が強いとされている「BA・2」の感染疑いが10人増え、42人となった。
亡くなった女性はクラスターとなった老人福祉施設の入所者で、陽性判明後に入院しており、新型コロナが直接の死因となった。
223人の保健所管内別内訳は、和歌山市119人、海南8人、岩出15人、橋本22人、湯浅24人、御坊2人、田辺19人、新宮13人、県外1人。
270例目のクラスターとなったのは和歌山市内の保育所で、園児7人と職員1人が感染した。
新たに「BA・2」疑いとなった10人はいずれも和歌山市内で、感染者20人のスクリーニング検査で半数の10人が陽性となる高い陽性率だった。市内を中心に変異株の置き換わりが徐々に進んでいるとみられる。
直近1週間の人口10万人当たりの新規感染者数は、県全体が131・9人で、前日比7・3人増。55日ぶりに4日連続の増加となった。
県内の感染者は累計2万8156人。入院者数は133人、重症者は県基準で8人、国基準で1人、肺炎患者は20人、病床使用率は21・6%。ホテル療養を含む待機者は848人。
県福祉保健部の野㞍孝子技監は、年度替りで人の動きが活発になり、感染者が増加しているとし、このまま再拡大の傾向に転じるのか「かなり危機感を持っている」と話した。