安全守る志胸に 警察、消防学校で入校式
県警察学校(和歌山市木ノ本)と県消防学校(同市加太)で7日、入校式が行われ、63人(うち女性21人)の警察官と一般職員、49人(同3人)の消防士が、県民の安全安心を守る志を胸に新たな一歩を踏み出した。
県警察学校の入校生は、初任科第153期生(短期課程)26人、初任科第154期生(長期課程)22人、初任科第43期生の一般職員15人。
式で遠藤剛本部長が辞令を交付し、訓示で「世の中の安全と安心を守るのは自分だという気概を持ち、人を思いやる心を育みながら訓練に臨んでいただきたい」と呼び掛けた。
短期課程の永野臣(じん)巡査(22)が「良心のみに従い、警察職務の遂行にあたります」と宣誓。永野巡査は大学生だった2019年、東京・池袋で起きた暴走事故のニュースを見て「交通事故でなくなる命を一つでも減らしたい」と警察官を志したといい、「強く優しくたくましく、県民から頼られる警察官を目指したい」と意気込んだ。
今後、短期課程は約6カ月間、長期課程は約10カ月間の初任教養を、一般職員は約4週間の採用時教養を受ける。
県消防学校の入校式は、屋内訓練場で行われ、県内の全17本部で採用された初任教育第46期生49人が思いを新たにした。
式には欠席1人を除く48人が出席。式辞で林俊和校長は「本校の経験はかけがえのない財産になる。立派な消防士として巣立ってもらえるように指導していきたい」と述べた。
入校生を代表して大倉光貴消防士(25)が「学生としての責務を深く自覚し、校則を守り勉学に専念することを誓います」と宣誓した。和歌山市消防局に配属される大倉消防士は、2年2カ月勤めた銀行を辞めて入校したといい、「持ち前の体力を生かして和歌山の安全を守っていきたい」と意気込んだ。
入校生らは9月14日までの約6カ月間、同校で消防や救助活動、各種法律の基礎知識を学んだ後、各消防本部の現場に配属される。