プリカ購入「待った」 詐欺防止で感謝状
特殊詐欺(架空請求)被害を未然に防いだとして、和歌山東署は20日、和歌山市のファミリーマート和歌山六十谷駅前店のマネジャー、尾田安寿佳(あすか)さん(25)と、店員の清水孝さん(46)、鶴田柊輝(しゅうき)さん(16)に感謝状を贈った。
同署などによると、3月15日午前8時ごろ、同店を訪れた60代の男性が「プリペイドカードを購入する方法を教えてほしい」と言ったため、尾田さんが特殊詐欺を疑い、購入理由を質問。男性は「5000円のプリペイドカードを買ったら3億円を振り込んでもらえる」などと答えたため、特殊詐欺を確信して通報した。
また、同月31日午後6時45分ごろにも、同店で勤務していた清水さんと鶴田さんが「プリペイドカードを購入したい」と訪れた60代の男性に対し、購入理由を尋ねるなどの声掛けを通して、特殊詐欺であると断定し、被害を未然に防いだ。
同署で行われた贈呈式には、尾田さんと清水さんが出席。左向伸次署長は2人に「日頃から意識を持って勤務していただき、事前に阻止してもらって大変ありがたい」と感謝状を手渡した。
尾田さんは2020年にも特殊詐欺を阻止したとして同署から感謝状が贈られており、今回で2回目。尾田さんは「被害が防げて良かった」と話し、「声掛けを徹底して、スタッフで情報共有をしながらしっかりと被害を防いでいきたい」と意気込んだ。
清水さんは「当たり前のことを当たり前にやっているだけ。今回は分かりやすかったけれど、少しでも疑わしいなと思ったり、高額だったりするときには、積極的に声掛けをしていきたい」と話した。