紀州藩主役に森長さん 和歌祭の大名行列
15日に和歌山市で開かれる「和歌祭四百年式年大祭」に向け、大名行列を率いる紀州藩主役に市立宮小学校2年の森長遥海(はるみ)さん(7)が選ばれ6日、同市七番丁の和歌山城ホールで就任式が行われた。
市が市内在住の小学1年~3年の児童を対象に公募。応募のあった38人の中から森長さんが選ばれた。紀州藩主役の募集は昨年行われた紀州おどり「ぶんだら節」に続き2度目。
森長さんが乗る大名駕籠(かご)などは、19年度から21年度にかけ文化庁の補助事業「Living History(生きた歴史体感プログラム)促進事業」を活用し、同藩が編さんした歴史資料『南紀徳川史』や行列図に基づいて復元したもの。同じく復元制作した大名駕籠を担ぐ「御駕籠之者」などの衣装を身に着ける森長さんの父・紀智さん(48)を含め、事前応募があった一般参加者21人も大名行列に参加する。
就任式で、森長さんに就任証書を手渡した尾花正啓市長は「すごくかわいい藩主で大名行列が引き立つ」と太鼓判。「和歌山の歴史文化を広め、次世代に継承していければ」と話し、森長さんは「笑顔で頑張ります」と力強く宣言した。
森長さんは、さっそく大名駕籠に試乗するなど藩主らしい頼もしい姿を見せていた。
和歌祭当日は、8代将軍徳川吉宗に扮(ふん)した俳優の松平健さんに続き、森長さんら約40人が参加する大名行列が和歌祭の「渡御(とぎょ)行列」を先導する形で進み、共に祭りを盛り上げるという。