認め合う文化大切に 国際交流基金理事来和
外務省所管の独立行政法人、国際交流基金の佐藤百合理事が22日、和歌山県庁の仁坂吉伸知事を訪問し、同基金の活動を紹介した。
同基金は1972年に設立され、24カ国に25カ所の拠点を持つ。文化芸術交流、日本語教育の推進、海外の日本研究への支援などに取り組み、国際文化交流活動を通じて日本と海外の市民同士の結び付きや連携を深めている日本の団体を表彰する「国際交流基金地球市民賞」の授与などの顕彰事業も行っている。
県庁知事室を訪問した佐藤理事は、厳しさを増す世界情勢や少子高齢化などに直面する現代社会にあって、文化は二の次になりがちだが、「文化は人と人が認め合う心。もっと大切にしなければならない」と述べ、国際的な文化交流に取り組む同基金の活動に理解を求めた。
また、地球市民賞は県内から受賞した団体がまだないことから、より多くの応募を呼び掛けた。
佐藤理事は、アジア経済研究所、日本貿易振興機構(JETRO)理事などを経て昨年10月から現職。