きとら農園、楠見西小ら わかやま環境賞
和歌山県内で優れた環境保全活動を行い、他の模範となる個人・団体を県が表彰する「第21回わかやま環境賞」の受賞者が決まった。6月29日、県庁正庁で表彰式が行われ、「わかやま環境大賞」に選ばれた有田川町のきとら農園(新田清信園主)をはじめ、4団体と1人の功績をたたえた。
きとら農園は、荒れた里山を園地として再生し、有機栽培による特産の「ぶどう山椒」生産や、無農薬で環境に優しい持続可能な製法による桑の葉茶作りを行っている。
「わかやま環境賞」に選ばれたのは、伊都・橋本地球温暖化対策協議会(橋本市)、和歌山市立楠見西小学校、大塔地球元気村実行委員会(田辺市)の3団体。
同協議会は、自然体験学習や手作り体験教室などを通じて、次世代の子どもたちに地球温暖化や環境保全に関する学びを提供している。
同小は、校区周辺のごみ調査や清掃活動などを行い、海洋ごみ問題の学習を進めるなど、子どもたちの環境への意識を高める活動に取り組んでいる。
同委員会は、自然体験教室や川と自然を考えるフォーラム、ごみ持ち帰り運動などの活動を実施し、地域の環境啓発に取り組んでいる。
「特別賞」は中松キミヨさん(上富田町)が受賞。中松さんは、26年にわたりほぼ毎日、地域の路上や溝、薮のごみ拾いを続け、美化に尽力している。
表彰式では、仁坂吉伸知事が受賞者それぞれに表彰状を手渡し、「今後も地域の環境活動のリーダーとして、さらに活躍されることを期待している」とたたえ、尾崎要二県議会議長が祝辞を述べた。
受賞者を代表し、新田園主は「魅力ある和歌山の環境を未来に引き継ぐべく、今後も努力していく」と話した。