桐蔭がサヨナラ勝ち 智弁は5大会連続4強

第104回全国高校野球選手権和歌山大会12日目の準々決勝が、24日に和歌山市毛見の県営紀三井寺公園野球場で行われ、桐蔭が神島に4―3のサヨナラ勝ちを収め、10年ぶりに4強入り。智弁和歌山が日高中津を15―1の5回コールドで圧勝し、5大会連続で準決勝へ進出した。

12日目【準々決勝・第1試合】

神島 0 0 0 0 0 0 1 0 2 3
桐蔭 3 0 0 0 0 0 0 0 4

〔神〕岡野、藤内、笠松―中松、杉浦〔桐〕高野、寺田―西尾▽二塁打=森中(神)、高野(桐)

サヨナラの本塁を踏んだ原田

サヨナラの本塁を踏んだ原田

初回に桐蔭が一死1、3塁の場面で4番高野の適時二塁打で2点を先制すると、5番永岡の中前適時打で3点にリードを広げた。4回にも一死1、3塁の好機をつくるが、スクイズに失敗し、追加点とはならなかった。

投げては、先発の高野が4回に一死満塁のピンチを背負ったが、後続を打ち取り粘りの投球を見せた。
5回からリリーフした寺田は、7回に二死2、3塁のピンチで1点を失い、2点差に詰め寄られ、9回には二死満塁の場面で連続四死球による押し出しで同点に追い付かれた。

その裏、桐蔭が二死3塁とサヨナラの走者をためて、2番谷山が右前適時打で劇的なサヨナラ勝ちを収めた。

10年ぶりのベスト4進出を決めた矢野健太郎監督は、「中盤で走者を出しても攻め切れず、苦しい試合展開となった。好機であと一本がほしかった」と振り返り、「初回に3点取れたことが後の展開で大きかった」と喜んだ。

 


 

【準々決勝・第2試合】

日高中津 0 0 0 0 1 1
智弁和歌山 4 1 0 10 × 15

(5回コールド)
〔日〕大道、中谷、出﨑、白川―出口〔智〕塩路、橘本、西野―渡部▽本塁打=渡部、山口(智)▽二塁打=岡西、青山、山口2、渡部、武元(智)、山西(日)

本塁に生還した渡部

本塁に生還した渡部

初回に智弁和歌山が二死1塁の場面で4番岡西の適時二塁打で先制すると、6番青山の適時二塁打と7番杉本の中前適時打で4点にリードを広げた。2回にも二死2塁の場面で3番渡部が適時二塁打で1点を追加すると、4回には、渡部と山口に本塁打が飛び出すなど、この回、一挙に10得点を挙げた。

投げては、先発の塩路が4回に一死満塁のピンチを背負ったが、後続を打ち取り粘りの投球を見せ、ベスト4進出を決めた。

2年連続5大会連続でベスト4進出を決めた中谷仁監督は、先発の塩路について「両サイドの制球とフォームのバランスが良かった」と評価。本塁打を放った山口、渡部をたたえ、「山口は肘の故障で昨夏には出場できなかった。この夏に懸ける思いは大きいので、うれしい」と喜んだ。