地場産業もっと知って 小学生向けツアー

子どもたちに地場産業の魅力を知ってもらおうと、和歌山県海南市主催のバスツアーが5日に行われ、小学4年から6年までの児童と保護者9人が、㈱サンコー(同市大野中)と紀州漆器伝統産業会館うるわし館(同市船尾)を訪れた。

若年層の地元就職を促進し、若者定住者人口の増加を図る「市就職マッチング事業」の一環。

サンコーは、生活用品などを製造販売する創業60年の会社。同社で行われた見学会では、会社の歴史や製造している商品について社員が児童に説明。顧客の声を聞き改良を重ねて商品を開発していること、ペットボトルなどのリサイクル原料を使っていること、スポンジに使われる糸は、断面が三角形になっているため汚れが取れやすいことなどを紹介した。

児童たちは同市且来にある工場に移動し、長い生地を機械で切るところや、スポンジを型に切り取り、貼り付ける工程などを見学した。

参加した有井睦月君(9)は「大きな布が機械で一気に切られていくのはすごかった」と驚き、佐山歩さん(9)は「家にあったスポンジがここで作られていることを初めて知った。面白かったのでまた来たい」と満足そうだった。

同社の宮本英三郎企画開発部長(46)は「海南の地場産業を子どもたちにアピールできてうれしい。地域と密接に関わり地域を盛り上げていきたい」と話した。

工場内を見学する児童たち

工場内を見学する児童たち