島精機が増収減益 23年度第1四半期決算

㈱島精機製作所(和歌山市坂田、島三博代表取締役社長)は、2023年3月期第1四半期連結決算を発表。売上高は92億5200万円(前年同期比14・5%増)、経常損失は5億1600万円、四半期純損失は6億8600万円だった。

同社のコア・ビジネスである横編機事業は、アジア地域では、中国市場においてゼロコロナ政策に伴うサプライチェーンの混乱を受け、生産活動や設備投資が停滞する一方、香港系大手顧客においては設備更新需要が高まり、生産効率の高い「N.SVR」を中心に販売が増加するなど、まだら模様の推移となった。

また、先進国向けニット製品の生産拠点であるバングラデシュなどで大手アパレルからの受注が回復傾向となり売り上げが伸長。イタリア市場では、ホールガーメント横編機や高いデザイン性を発揮する成型編機を中心に需要が増加し、トルコ市場においては、コンピュータ横編機を中心に売上高が伸長したことなどから、同事業全体の売り上げは前年同期比28・0%増の69億600万円となった。

利益面では、コロナ禍を背景とした部品や原材料価格の高騰により売上総利益率が低下。世界的な海運輸送費の高騰などもあり、営業損失は前年同期を上回る7億6200万円となった。23年3月期通期の業績予想は、売上高470億円、経常利益16億円、当期純利益12億円。