海に関心持って ウミガメとの触れ合い体験

和歌山県海南市日方の複合施設海南ノビノスで21日、アカウミガメの子どもと触れ合うイベントが開かれ、親子連れら約280人が、串本町の串本海中公園で卵からふ化して1~2年のウミガメの子ども6匹との触れ合いを楽しんだ。

同施設が、子どもたちに海のことを考えてもらうきっかけになればと、「キッズスペシャルサマーウミガメにタッチング 環境大使のウミガメの子供を手にのせよう」と題して企画。串本海中公園協力のもとで実現した。同市でのウミガメとの触れ合いイベントは初めて。ウミガメはふ化直後から太平洋に出て数十年の旅をするため、本来1~2歳のウミガメを日本で見ることはできないという。

ウミガメの寿命は70~80年だといい、1歳のウミガメは甲長(甲羅の長さ)約20㌢で重さは約1・5㌔。2歳になると甲長約40㌢、重さは5~6㌔になる。参加者はウミガメを抱き上げたり頭やおなかを優しくなでたりした。

同市の宮下葵さん(10)は2歳のアカウミガメを抱っこし「思ったより重かった。手をぶんぶん振ってかわいかった。ウミガメのためにポイ捨てなどしないよう心掛けたい」と笑顔だった。和歌山市の南葉那さん(5)は「甲羅が硬かったけど頭は柔らかかった。くさかったけどまた触りたい」とにっこり。

また、同海中公園のウミガメ飼育員と吉田徹副館長が、みなべ町の千里海岸は本州で最大クラスの産卵地であることやウミガメの産卵域、希少性などについて話し、「和歌山にはたくさんの自然があり生き物がいることを知ってもらいたい」とメッセージ。森美枝館長は串本のサンゴをテーマに「身近な海が今どんなことになっているのか興味を持ってもらい、大人になってもきれいな海が残っているように協力してもらえたら」と伝えた。

ウミガメとの触れ合いを楽しむ来場者

ウミガメとの触れ合いを楽しむ来場者