基礎疾患なし50代死亡 コロナ受診遅れ注意

和歌山県が8月30日に発表した新型コロナウイルスの新規感染者は1012人(うち見なし陽性26人)で、前週の同じ月曜に比べ616人減少した。50代の基礎疾患のない男性など5人の死亡が確認され、死者は累計206人。新規クラスター(感染者集団)の認定は3件だった。

亡くなったのは、和歌山市の80代男性、80代女性2人、100歳代女性、50代男性の5人。50代男性はワクチン未接種で、盆期間に陽性者との接触があったとみられ、発熱などの症状が出てから5日後に医療機関を受診し、陽性が確認されたが、さらに5日後に症状の悪化で緊急入院し、翌日に亡くなった。基礎疾患のない人の死亡は7例目(第7波では2例目)となった。

県福祉保健部の野㞍孝子技監は、症状が出たら我慢などはせずに早く受診し、受診後も症状が続く場合は再受診や保健所への相談をするよう呼び掛けた。また、ワクチン接種は重症化予防に効果があり、積極的な接種を改めて推奨した。

新規感染者の保健所管内別内訳は、和歌山市233人、海南67人、岩出122人、橋本102人、湯浅112人、御坊60人、田辺209人、新宮105人、県外2人。

新規クラスターの場所と感染者数は、623例目が和歌山市の病院で入院患者11人と職員4人、624例目は同市の特別養護老人ホームで入所者25人と職員9人、625例目は田辺管内の有料老人ホームで入所者14人と職員5人だった。

直近1週間の人口10万人当たりの新規感染者数は、県全体が前日比66・7人減の1106・6人で、6日連続で減少した。

県内の感染者は累計11万4647人。入院者数は337人、重症者は県基準で58人、国基準の該当者は7人、肺炎患者は87人。病床使用率は61・8%。自宅やホテルでの療養者は9968人。

野㞍技監は、新型コロナによる小学校での学級閉鎖が発生しているとし、新学期が始まった学校での感染者が今後増える恐れがあると懸念を示した。