熊野修験再興35周年 ドキュメンタリー上映
熊野から奈良・吉野を結ぶ大峯奥駈け道を修行の場とする「熊野修験」の復興35周年を記念し、田中千世子監督の長編ドキュメンタリー映画『修験ルネッサンス』(84分)の完成披露上映会が20日午後7時から、和歌山市七番丁の和歌山城ホール小ホールで開かれる。
かつて多くの山伏が修行に訪れ、栄えた熊野修験は、明治初期の修験道廃止令(1872年)によって途絶え、大峯奥駈け道は荒廃した。
消えた道の復興を始めた田辺市の前田勇一氏(奥駈葉衣会代表)の後を引き継ぎ、「新宮山彦ぐるーぷ」が木を切り、やぶを払い、道を整備し、吉野―熊野が貫通。長年、熊野修験復活を祈念していた那智山青岸渡寺の高木亮英導師が、熊野から吉野に向かう順峯を成し遂げた。
今作は、熊野を舞台とした三部作を手掛けた田中監督が、自身も修験に参加しながら今春の春の峰入りまでを撮影し、完成させた。
上映会では、『修験ルネッサンス』と併せて『葛城二十八宿修行』(23分)を上映。行者の花井淳英さんが舞台あいさつに登壇する。入場無料、定員先着200人。開場は午後6時半。
問い合わせは同ホール(℡073・432・1212)。