ご当地ソングのSPレコード バナナFMが募る
和歌山市のエフエム和歌山(バナナFM、山口昭昌理事長)では、県内の市町村が舞台になったSPレコードをかける番組「和歌山ふるさとの歌」を月~金曜の朝7時55分から放送中。山口理事は「県内には三波春夫さんや島倉千代子さんなど、有名人が歌ったご当地ソングが数多くある。それを忘れないために番組で流していきたい」と話し、番組内で流すSPレコードを探している。
番組を始めたきっかけは、山口理事長の親戚の家から、SPレコードが出てきたこと。ほこりまみれのレコードをお湯と洗剤で丁寧に洗うと、音が復活。SPレコードの魅力を知った山口理事長はフェイスブックで「いらなくなったSPレコードはないか」と呼び掛けたところ、数人から連絡があり、約300枚集まった。大半が軍歌だった中、和歌山の地を歌詞にした曲を発見したことで、ふるさとの歌を探し始めた。
SPレコードは蓄音機用レコードで、1940年ごろから発売され、1963年に生産を終了している。
現在同局にあるのは、島倉千代子の「新和歌の浦小唄」、三波春夫の「海南音頭」の他、「海南小唄」▽「下津音頭」▽「下津小唄」▽「憧れの奥新和歌雑賀崎」▽「加太小唄」▽「お池音頭」▽「雑賀崎音頭」▽「和歌山音頭」▽「白浜小唄」▽「白浜湯崎めぐり」▽「田辺新民謡」――の13枚。
山口理事長は「まだまだ埋もれている和歌山の歌はたくさんあると思う。昔から伝わるふるさとの歌をよみがえらせるために、ぜひ協力してください。SPレコードを持っているという方、処分しようと思っているという方、持っている人を知っている方は連絡お願いします」と呼び掛けている。
同局ではSPレコード専用のプレイヤーを購入。持っている人を訪ね、録音することも可能。連絡はエフエム和歌山(℡073・444・4803)。
同局では27日午後8時から1時間枠のスペシャル番組として「和歌山ふるさとの歌」を放送する(再放送は1月1日午後2時)。
また、毎週金曜午後1時~2時に生放送(再放送は日曜午前11時~正午)の「青春の輝き」では、毎回SPレコードを1曲かけている。
パーソナリティーを務める宇和千夏さん(60)は「和歌山が栄え、日本中から注目されていた時代の歌。和歌山の具体的な地名が出てくるのが楽しい。独特なSPレコードの音を味わってほしい」と話している。