未来の和歌山城を考える 1月9日シンポジウム
和歌山城天守閣の今後の整備の在り方について市民の関心や愛着を高めようと、和歌山市などが主催する「未来の和歌山城を考えるシンポジウム」が1月9日午後1時から、同市七番丁の和歌山城ホール小ホールで開かれる。25日まで参加者を募集している。
紀州徳川家55万5000石の居城として栄え、かつては国宝だった和歌山城天守閣は、太平洋戦争末期の1945年7月9日、和歌山大空襲により焼失し、市民の寄付によって58年に鉄筋コンクリート造で再建されてから、ことしで64年が経過した。
市が2018年に公表した耐震診断の結果では、天守閣を構成する建物の多くが、震度6強~7の大規模地震の震動や衝撃で倒壊または崩壊する危険性があると判定された。これを受け、耐震補強を行うのか、国宝当時のような木造再建を目指すのかなどが議論されている。
シンポジウムでは、城郭考古学者で奈良大学教授の千田嘉博さんが「近世城郭としての和歌山城」をテーマに基調講演し、お城インスタグラマーのKAORIさんが案内する「VRで楽しむ和歌山城の魅力とメタバース和歌山城ツアー」、戦後の天守閣再建の歴史紹介などがある。
パネルディスカッションには、千田さん、日本城郭史学会委員の水島大二さん、漫画家のマエオカテツヤさん、国土交通省都市機能誘導調整室長で元県観光交流課長の後藤暢子さんがパネリストとして登壇し、和歌山大学副学長の足立基浩さんがコーディネーターを務める。
参加無料。申し込みは応募フォームから。
問い合わせは運営のテレビ和歌山(℡073・455・5721)。