市高野球部に恩返し ドラ1の松川、小園が寄付

母校に恩返しのお年玉――。和歌山県の市立和歌山高校出身のプロ野球選手、千葉ロッテマリーンズの松川虎生捕手(19)、横浜DeNAベイスターズの小園健太投手(19)の2人が4日、和歌山市役所を訪れ、同校野球部に各400万円、計800万円を寄付した。施設の充実など後輩たちの練習環境の向上に役立てられる。

2人は恩師の半田真一野球部監督らと共に市役所市長室を訪れ、尾花正啓市長に目録を贈呈。松川捕手は「高校時代はたくさんのことを学び、恩返しをしたいという思いです」、小園投手は「形に残る恩返しをしたいと思っていました。うれしいです」と母校への思いを話した。

松川、小園両選手は、中学時代の貝塚ヤング(大阪府貝塚市)からバッテリーを組み、市和歌山では共に甲子園に出場し、2021年のドラフト会議で、同じ公立高から初となるバッテリーでの同時1位指名を受けた。

プロ1年目の22年シーズン、松川捕手は1軍戦76試合に出場し、高卒新人として史上3人目の開幕マスクを勝利で飾り、佐々木朗希投手とのバッテリーで史上最年少の完全試合を達成するなど活躍。小園投手は2軍戦3試合に出場し、1軍での登板はなかったが、将来のエース候補として成長が期待される。

寄付を終え、報道陣の取材に応じた2人は、昨年12月にそれぞれ母校を訪れ、後輩たちと交流したことを明かした。

松川捕手は「高校時代を思い出しました。初心を忘れずに、後輩たちに負けないよう、昨年以上の結果を出さないといけないと思います」と話し、まずは開幕スタメンを果たし、昨年できなかったプロ初本塁打を目指す決意を示した。

小園投手は「後輩たちのひたむきな姿に刺激を受け、もっと頑張らないといけないなと思いました。一軍でまず投げて、ローテーションに食い込めるピッチャーに成長していきたいと思います」と飛躍を誓った。

 

母校に寄付し、笑顔の小園投手㊧、松川捕手㊨と尾花市長