お城天守で人生の門出 夜間貸し出し初結婚式
和歌山城で初となる結婚式が23日に行われ、和歌山市の篠原圭さん(35)、千菜美さん(28)が友人ら50人に見守られ、夫婦の誓いを立てた。
市が天守閣の夜間貸し出しを始め、第1弾となる取り組み。式を手掛けたのは、着物で地域活性化を目指す「KIYORA(きよら)和歌山」(植野千惠子代表)。新婦の千菜美さんがお城好きだったことから、今回の式が実現した。
スタートは、お姫様とお殿様に扮(ふん)した夫婦のちょうちん行列。天守閣入り口まで幻想的な空間を歩き、市街の夜景を眺められる天守閣に2人が登場すると、会場は大きな拍手に包まれた。
友人からの祝福メッセージ、水合わせの儀、音楽演奏などが行われ、お開きには出席者が新郎新婦に折り鶴をまいて祝福した。
千菜美さんは「小学校の頃から来ている和歌山城で結婚式を挙げられるなんてうれしい」と感激の様子。植野代表は「和歌山のシンボルで結婚式を挙げ、子どもに語り継いでもらえるような、心に残る結婚式にしてほしかった」と話した。
天守閣の利用可能時間は、天守閣が閉館した後の3時間。費用は基本料金1万7000円と参加する人数分の天守閣入場料。問い合わせや申し込みは和歌山城整備企画課(℡073・435・1044)。