有吉佐和子の名作 演劇大学が朗読劇で紹介
和歌山城ホール演劇大学は27日、和歌山市の同ホールで有吉佐和子原作の『ふるあめりかに袖はぬらさじ』の朗読劇を上演した。
17歳から74歳までの学生、社会人、アマチュア劇団員ら25人が出演。
艶やかな衣装を着け迫真の朗読で、幕末、開港間もない横浜の遊郭を舞台に、伝説の花魁をめぐる傑作喜劇を演じた。
「演劇大学」は和歌山の演劇文化レベル向上を目的に2007年にスタート。プロの演出家の直接指導によりワークショップを開催している。発足時から和歌山市民会館を拠点にしてきたが、今回の舞台は初の和歌山城ホール大ホールを使っての公演。昨年6月から稽古を重ねてきた。
メンバーの宇都宮喜久子さんは「奥が深い作品で、朗読だけでいろんなことを表現するのがとても難しかった。会場にはたくさんの人が来てくれて胸がいっぱいになった」と感動。
友人が出演しているので見に来たという中枌咲月さん(16)は「内容が難しそうで理解できるか不安だったけど、分かりやすかった」、同市の佐藤夏子さん(53)と髙田紫音さん(30)は「朗読劇と聞いていたが、動きがあって面白かった」と話した。