珠算1級に満点合格 小学6年生谷川晃清さん
昨年10月に開かれた、日本商工会議所珠算能力検定の1級試験で、和歌山大学付属小学校6年の谷川晃清(こうせい)さんが満点合格した。県内から1級満点合格者が出るのは4年4カ月ぶり。和歌山市商工会議所で伝達式が行われ、谷川さんは「満点の『300点』を見た時は、びっくり。本当にうれしかった」と笑顔で喜びをかみ締めた。
1級の試験は、10桁の数字10個を足したり引いたりする見取り算が10題、かけ算が20題、わり算が20題の計50問で、制限時間は30分。300満点中8割の240点以上を取ると合格となる。1級は全国で7294人が受験し、合格者は2138人で全体の29・3%。満点合格者は31人で、全体の0・4%。県内では1人だった。
谷川さんが市内のそろばん教室に通い始めたのは小学校1年生の4月。2歳上の姉・真菜さんが素早く計算する姿を見て「自分もやってみたい」と入塾。「答えが分かったときが一番面白い」とすっかりそろばんに魅了された。
指導する大河内珠算会の阪本淳志さん(46)も「(谷川さんは)数字をイメージする力もあるし、集中力と気持ちの強さを持っている」と太鼓判を押す。
めきめきと力をつけた谷川さんは、小学4年で1級に合格。点数は245点だった。「難しいことに挑戦するのが好き」という谷川さんは、「次は絶対に満点を取る」と一念発起。段位取得の試験勉強もしながら、満点に向け、週3回教室に通った。「本番直前の練習で満点が取れなかったので、不安だった」と振り返るが、6回目の受験で満点合格となった。
現在は暗算4段、フラッシュ暗算9段を取得。「暗算を速くするために、答えを書きながら、次の問題もやり始めている」と話し、「得意科目は算数。休み時間に友達とドッジボールや鬼ごっこをする時間も楽しい」とにっこり。
将来は「人に教えることが好きなので、先生になりたい」と笑顔。中学校に入学後もそろばんは続けたいと話し「暗算6段、珠算3段を目指す」とさらなる研さんを誓う。