最優秀賞に片桐さん ビジネスプラン発表会

創業から間もない人や創業に関心のある人を支援する「第8回ビジネスプランコンテスト」の入賞者による発表会が12日、和歌山市のホテルアバローム紀の国であった。最優秀賞に、一般の部は紀美野町の片桐翔太さんの「田舎暮らしシェアハウス」運営事業、学生の部は市立和歌山高校2年の村上楓華さん、小山凪咲さんの「フレッシュミカンのキッチンカー」のアイデアが輝いた。

 

審査委員や来場者にプレゼンテーション

 

和歌山商工会議所や地元金融機関などでつくる実行委員会が主催。2016年から行われ、今後1年以内の起業を検討している人や、起業から3年未満の個人や事業者を対象にした一般と、若い世代を対象にした学生の部でアイデアを募った。

2部門で計24件の応募があり、この日は審査を通過した9組(一般5、学生4)が発表。新規性や創造性、収益性、地域貢献度などの項目で審査された。

3年前に同町に移住してきた片桐さんのプランは、シェアハウスを入り口に過疎化が進む地域に若者を呼び込み、定住化につなげるもの。イベントを通じてシェアハウス暮らしを擬似体験してもらい、移住前から参加できるコミュニティーをつくるなど、移住者の多くが抱える悩みや課題の解消も盛り込んだ内容。自身の本業である建築のリフォーム業とシェアハウス事業を掛け合わせた、持続可能なビジネスモデルだとした。

市立和歌山高校の2人は、さまざまな種類の県産ミカンを使った商品を販売し、食べ比べができるキッチンカーを提案した。全国各地の観光地を巡り、農家から仕入れた有田みかんや、ゆら早生ミカン、はるきなど8種類を、冷凍ミカンやジュース、サンドイッチなどで提供。採れたてのミカンの魅力を全国の人に知ってもらいたいとPRした。

この他、ウェブメディアを通した多角的な障害児者支援ビジネスや、ミカン農家の収入アップを図る事業、子連れ限定の会員制カフェなど、新しいアイデアや技術で地域や社会の課題解決を図ろうとするさまざまなプランが提案された。

この日は、宿坊を開業し、空き家の民泊業などで地域活性化に取り組む大泰寺(那智勝浦町)の住職、西山十海さんによる講演もあった。

 

プランを発表する片桐さん

 

ビジネスプランコンテストの入賞者は次の皆さん。

【一般の部】最優秀賞=片桐翔太▽優秀賞=吉田亮▽優良賞=中西美穂▽グッドプラン賞=坂本孝利、打越友美

【学生の部】最優秀賞=村上楓華・小山凪咲▽優秀賞=山下友菜・岡田垣内敦美・大谷陽葉里▽優良賞=苅北里喜・南畑稔・唐澤陽大、島田達也・谷村厚丞・大西連太郎