トルコ地震へ義援金を NPOが協力呼び掛け

NPO法人「エルトゥールルが世界を救う」(冨田博文理事長)は、2月6日に発生したトルコ・シリア大地震の被災者支援のため、義援金を募っている。

集まった義援金は、被災者救済のための緊急医療支援活動と、復興支援活動などを目的とした寄付金として全額、駐日トルコ共和国大使館に届ける。

また、10日からは、田中光敏監督の日本とトルコ合作映画『海難1890』が、全国のイオンシネマ25会場でチャリティー上映され、鑑賞料金の全てが義援金としてトルコ政府へ寄付される。4月には和歌山市で上映会と田中監督の特別講演も予定している。

同団体は2012年に設立。現在会員数は852人。エルトゥールル号遭難事故を映画化しようと寄付活動を行い、映画製作を実現した。20年10月にトルコ・イズミル県南部で発生した大規模地震では義援金を募るなど、両国の絆を大切に、世界平和に貢献するため活動している。

エルトゥールル号は、1890年に串本町沖で遭難し、500人以上の犠牲者を出したトルコの軍艦。住民らが、総出で救助活動を行い尽力したことから、トルコと日本は歴史的に交流が深い国と知られている。

『海難1890』は、エルトゥールル号遭難事件と1985年のイラン・イラク戦争時、トルコ航空機がイランのテヘランに残された在留日本人のために救出便を飛ばしたエピソードを題材にした日本とトルコの合作映画。第39回日本アカデミー賞10部門で賞を受けた。

冨田理事長は「一人でも多くの人の支援をお願いしたい。被災者の力になれば」と呼び掛けている。公式ホームページの申し込みフォームで銀行振り込みとクレジットカード決済が可能。活動は4月末まで継続する。

 

協力を呼び掛ける冨田理事長(奥)ら(NPO法人「エルトゥールルが世界を救う」提供)