「複業」人材公募へ 紀美野町が協定

和歌山県紀美野町は10日、㈱Another works(アナザーワークス、東京都港区)と連携協定を締結し、3職種の「複業」人材を登用する実証実験を開始した。県内では和歌山市に次ぐ2例目で業務期間は6カ月。

同社は「複業」の人材をマッチングするプラットホーム「複業クラウドfor Public」を展開し、地域貢献やスキルアップを目指す人の経験報酬や感情報酬も含めた「複業」を推進。

同社に登録するスキルや経験を地域に生かしたいと考える人材と、地域課題を解決したい自治体とのマッチングを支援し、自治体の課題解決を図り、関係人口創出を目指す。

同町が募集するのは「人材育成戦略アドバイザー」「広報広聴戦略アドバイザー」「ふるさと納税戦略アドバイザー」で、約5万人の登録者からマッチングする。

「人材育成戦略アドバイザー」は、民間の広い視野を取り入れ、さらに良い行政につなげ、「広報広聴戦略アドバイザー」は、同町の子育て支援を県内外に知ってもらえるよう活動。「ふるさと納税戦略アドバイザー」は、納税額が増えるよう、さまざまな政策を行っていくという。

同日、同町役場で締結式が行われ、同社の大林尚朝(なおとも)代表取締役はオンラインで参加。「今回募集する3職種はこれまでにマッチングした実績がある。紀美野町の力になりたい。期待してください」とあいさつ。小川裕康町長は「同町は少子高齢化だけでなくさまざまな課題を抱えている。民間の方々と連携し、課題解決につなげていきたい。また、その取り組みが成功事例となり、他の自治体の参考になれば」と話した。

協定書に署名する小川町長

協定書に署名する小川町長