新年度スタート 県内で辞令交付や入社式

2023年度最初の平日となった3日、官公庁や多くの民間企業は新規採用者への辞令交付式や入社式を行った。真新しいスーツなどに身を包んだ新職員らは、緊張の表情を浮かべながら早速、研修などに臨み、各組織や社会の未来を担う新しい人材としてスタートを切った。

和歌山県庁
県庁は、新規採用職員154人(うち女性65人)の辞令交付式を県民文化会館で行った。

代表者が岸本周平知事から辞令を受け取り、都市政策課に配属される建築職の仲村美穂さん(22)が「県職員の使命は県民の声を聴き、県民に寄り添い、県民の安心安全を守ることだと考えます。一日でも早く仕事を覚え、県民の幸せを担う存在になれるよう精いっぱい努力してまいります」と宣誓した。

就任後初めて新規採用職員を迎えた岸本知事は、空気を読むことが上手な人が多い県組織の中で、自身があえて空気を読まない発言をし、県庁の活性化、改革を目指していることを伝え、「県庁のここがおかしい、こんなやり方で良いのか、と言える人が増えてほしい。勇気をもって空気を読まない職員になってほしい。失敗を恐れず挑戦してください」と呼び掛けた。

代表で辞令を受けた商工観光労働総務課の一般行政職、山東心さん(22)は「これから県職員として働くんだなという気持ちが高まった。トップである知事が『失敗を恐れず』と言われたことを大変心強く感じた」と話していた。

岸本知事㊧から辞令を受け取る山東さん

岸本知事㊧から辞令を受け取る山東さん


紀陽FG
紀陽フィナンシャルグループ(FG)は和歌山市友田町のホテルグランヴィア和歌山で合同入社式をした。ことしの採用は紀陽銀行176人、紀陽情報システム9人で、大多数がマスクを外して参加した。

フレッシュな顔ぶれを前に原口裕之頭取が「『価値競争』『挑戦』『成長』を大切にし、地域の発展と自身の成長へ向けて共に頑張っていきましょう」と祝辞。新入社員を代表し、岸和田支店に配属される出原元貴(もとき)さん(22)が「地域、お客さまと共にさらなるたくましい発展を遂げていけるよう、何事にも全力で挑戦し続けます」と力強く宣誓した。

原口頭取㊨から辞令の交付を受ける新入社員(紀陽FG)

原口頭取㊨から辞令の交付を受ける新入社員(紀陽FG)


松源
創業62年目を迎え、県内に29店舗のスーパーを展開する松源は、和歌山市田屋の本社で入社式を行い、新入社員35人(男性29人、女性6人)が出席。式は4年ぶりにマスクなしで行われた。

桑原太郎社長は「成功と失敗を繰り返し、たくさんの経験をしてください。きょうから共に成長して大きな目標を持って仕事にあたってほしい」とあいさつ。新入社員を代表して石田陸さん(24)が「社員として成長できるよう目標を持って積極的に学び、自身の成長が会社の発展につながるよう取り組んでいきたい」と抱負を述べた。

桑原社長の前で石田さんが抱負を述べた(松源)

桑原社長の前で石田さんが抱負を述べた(松源)