首相襲撃を振り返る 現場にいた尾花市長

雑賀崎漁港での爆発事件で、岸田文雄首相を案内して現場にいた尾花正啓和歌山市長は17日、市役所で臨時の記者会見を開き、緊迫した当時の状況を語った。

爆発物が投げ込まれたのは、岸田首相に雑賀崎についての説明をしている最中で、「煙と火薬の臭いで気が付いた。とにかく離れないといけないと思った。考える余裕はなかった」と振り返った。

16日昼過ぎには、岸田首相から携帯電話に連絡があり、「ご迷惑をおかけして申し訳ない。これからも民主主義を守れるように努力する」などの話があったことを明かした。

事件に憤りを示した尾花市長は、首相の視察が途中で中止となったことに「雑賀崎の魅力を十分に見ていただけず残念だ」とし、「盛り上がった機運がなくならないようフォローしたい」と話した。

15日夕に記者団の取材に応じた岸本周平知事は、岸田首相が事件後に市内の遊説を続けたことについて「民主主義を守るために堂々と選挙活動を続けたことに心から敬意を表したい」と述べ、「すぐに(容疑者の)身柄が拘束され、勇気ある地元住民が逮捕に協力したことに感謝。県民として誇りに思う」とたたえた。

爆発事件について話す尾花市長

爆発事件について話す尾花市長