アピアランスケア　県が実施自治体を支援

和歌山県は今月１日から「がん患者アピアランスケア支援事業」として、ウイッグや人工乳房など医療用補整具などの購入支援をする自治体への助成をスタートした。

アピアランスケアとは、外見変化の苦痛を和らげるケア。抗がん剤治療による脱毛や乳がん手術での乳房摘出など、外見変化の補完を医学的・心理社会的支援でサポートする。脱毛で社会復帰に踏み出せない人にはウイッグの提供でストレスや不安を軽減し、安心して日常生活を送れるよう促すなど、患者の精神的苦痛を和らげ、その人らしさをサポートする一つの支援として注目されている。

４月現在、補助事業の実施自治体は橋本市・紀の川市・湯浅町の３市町となっている。対象となる患者は実施自治体に住所を有し、がん治療に伴う脱毛、乳房の切除でウイッグや人工乳房・補正下着の医療用補整具を購入した人。購入費用の２分の１の範囲で、１～２万円を上限に補助を行う。補助額や対象期間など詳細は各市町で異なる。

補助金は県のふるさと応援寄付が原資となっている。実施自治体は年度内にも広げていき、情報は随時「わかやまがんネット」に掲載される。助成内容の詳細は、実施自治体のホームページで確認するよう呼びかけている。