林さん激戦制す 衆院和歌山1区補選
衆院和歌山1区補選は23日に投票、即日開票され、日本維新の会新人で元和歌山市議の林佑美さん(41)が、返り咲きを目指した自民党元職の門博文さん(57)=公明党推薦=との接戦を制し、初当選を果たした。維新は県内初の国会の議席を獲得した。共産党新人で党県常任委員の国重秀明さん(62)=社民党県連支持=、政治家女子48党新人で党職員の山本貴平さん(48)は及ばなかった。
5期連続で非自民の議席を維持した岸本周平氏の知事転出に伴う補選。議席奪取を目指した自民の門さん、統一地方選前半の勝利で勢いに乗る維新の林さんが序盤から激しく競り合い、事実上の一騎打ちとなった。
自民は維新を強く警戒。岸田文雄首相が2回、選挙区入りしたのをはじめ党幹部を続々と投入し、小池百合子都知事らも応援に入った。門さんのライバルだった岸本知事の支援も受けたが、支持を固め切れなかった。
一方の維新も、馬場伸幸代表と吉村洋文共同代表が3回ずつ応援に入るなど、総力戦を展開。大阪での実績を強調し、自民一強の和歌山での改革を訴え、林さんは終盤にかけて支持を拡大した。
門さんの応援で雑賀崎漁港を訪れた岸田首相を襲った爆発事件の衝撃は、門さんの後押しとはならなかった。
国重さんは防衛費拡大などを巡り、自民、維新の双方を厳しく批判したが及ばず、山本さんも支持の広がりを欠いた。