主席会談や大賀ハス植樹 二階氏が越訪問
自民党元幹事長の二階俊博衆議院議員が23日、地元御坊事務所で会見し、日本とベトナムの外交関係樹立50周年の節目に際し、日越友好議員連盟会長として5月4日から8日まで、首都ハノイや北中部の中核都市タインホア省を訪問することを報告した。
ベトナム訪問はコロナ禍直前の2020年1月以来、3年ぶり。訪問団は二階氏を団長に林幹雄・森山裕・小渕優子衆議院議員ら国会議員10人の他、同議員連盟顧問の武部勤元衆議院議員、下宏和歌山県副知事、JA全中、JETRO、日本経団連の会長や理事長が同行。現地ではことし3月に就任したトゥオン国家主席と日本の政治家として初の公式会談に臨む。旧知の間柄であるチン首相の地元タインホア省では50周年記念レセプションや経済セミナーを開催。次の50年の友好を願い、日本から持参の大賀ハスの共同植栽も行う。ベトナム政府側はそのハスを「越日友好ハスの池」に移し、広く国民に周知するとしている。要人会談を通して、おととしから初めてベトナムに輸出が可能となった和歌山県産ミカンに続き、山梨県のブドウの輸出交渉も行う。
また、南紀白浜空港へのチャーター便誘致についてベトナム航空会社のベトジェットに働きかけた結果、ことし7月に1度、ハノイ―白浜―ダナン―白浜―ハノイの経路で運航が実現する見通しとなっており、今回の訪問で下副知事と共にベトジェットと調印を交わす。7月のチャーター便には県内の高校生も一緒に乗っていき、青少年交流につなげる。
二階氏はハス博士として知られる故阪本祐二氏(御坊市)の教え子でもあり、「阪本先生が教壇でハスのことを熱く語っていたことをいまでも思い出す。ハスを国花とするベトナムにこの情熱を伝え、『ハスの花外交』を一層進めたい。アジアの重要なパートナーであるベトナムとの友好関係を次の世代に」と話した。
また、日中友好議員連盟新会長就任については「そう遠くない将来にトップと会談し、両国発展に努めたい」、和歌山市内での岸田文雄首相襲撃事件には「極めて残念。こんなことが二度と起きないよう対応したい」とした。