20年ぶり再会 名草小タイムカプセル開封へ
20年後の再会を楽しみに――。ことし創立150周年を迎えた和歌山市紀三井寺の名草小学校。20年前に在校生らが設置したタイムカプセルの開封が29と30日の2日間、同校体育館で行われるのにあたり、元児童や保護者に参加を呼びかけている。
当時の教員や育友会メンバーで構成する、平成15年度タイムカプセル開封実行委員会が企画。
同校は1872年(明治5)5月8日、「草山小学校」として仮設し、翌年開校。98年(同31)に現在地に移転し、1947年(昭和22)、現在の校名となった。タイムカプセルは、2003年度に創立130周年記念事業として運動場北側に設置。1年から6年までの在校生、全17クラス約560人がそれぞれ思い出の品を箱に収め、20年後の150周年の年に開封しようと約束した。
タイムカプセルの発案者で、当時校長を務めていた、狭間勇人(いさひと)さん(79)は、「朝、校門に立っていると皆きちんとあいさつしてくれる、素直で心の温かい子が多かった」と振り返り、「おにぎり1個を持って出かける恒例行事『名草山登山』もあったなぁ」と当時を懐かしむ。
タイムカプセルの中身は、絵画や書道の作品、20年後の自分に宛てた手紙など。教員らは白紙の通知表や給食で使っていた食器など学校生活に関わる品を、育友会や保護者が参加するコーラス部は、名簿や歌声を録音したカセットテープを入れた。
開封初日の29日午後1時からは、同校体育館内で式典が行われる。
元教頭の谷澤佐規子さんは「当時務めていた教諭もほとんど出席する予定。同窓会のようになるのでは」と笑顔。元育友会会長の前田泰道さんは「自分のルーツでもある小学校の思い出を皆で振り返りませんか」と呼びかけている。
狭間さんは、「みんながどんなふうに成長したか、変わったか、近況を聞かせてもらえたら」と20年ぶりの再会に胸を弾ませている。
対象者は、2003年度から2008年度の同校の卒業生で、1991年4月2日生まれから1997年4月1日生まれの人。
タイムカプセルに入れた記念品の配布は、29日は午後1時から5時まで、30日は午前10時から午後3時まで。保管期限は1年間。詳しくは同委員会のホームページに掲載している。
問い合わせは同会の上野さん(℡080・4240・7470)。