紀州のエジソン退任 島精機創業の島正博さん
縫い目のないニット編み機など数々の革新的な発明で知られる㈱島精機製作所(和歌山市坂田)の創業者、島正博さん(86)が同社代表取締役会長を退任することが決まった。6月に開催予定の定時株主総会をもって取締役を離れ、名誉会長となり、経営の第一線から退く。
島さんは県立和歌山工業高校定時制(機械科)を卒業後、1961年に同社の前身である三伸精機㈱を設立し、62年に現在の社名に変更。全自動手袋編み機や無縫製横編み機「ホールガーメント」などを開発し、「紀州のエジソン」と呼ばれ、同社を国内外のアパレル企業、高級ブランドなどに採用される世界的メーカーに育てた。
紫綬褒章、毎日ファッション大賞、イタリア国家勲章・コメンダトーレ章、旭日中綬章など数々の栄誉に輝く。
2017年に長男の三博さん(61)に社長を譲り、会長に就任していた。