農林水産の被害17億円 6日時点の県まとめ

台風2号に伴う2~3日の大雨による県内農林水産業の被害が16億6920万円に上っていることが、県の6日時点のまとめで分かった。農作物関係では、有田市・有田郡を中心にかんきつ類の被害が大きく、5億円を超えている。調査は継続中のため、被害はさらに拡大する見通し。

かんきつ類の被害は、5市町で園地崩壊や流出が4・1㌶に達し、被害額は5億3447万円となっている。水稲は和歌山市、海南市など9市町の21・3㌶で冠水や土砂流入があり、430万円の被害。和歌山市など3市町ではキャベツの冠水、流出による被害が2・5㌶、616万円に上る。同市ではこの他、ハクサイ、ホウレンソウなどの被害も確認されている。

畜産関係は、広川町で鶏舎の水没による被害が3件、計1万6500羽に及び、194万円の被害。農地の被害は、和歌山市、海南市、紀美野町など8市町でのり面崩壊などが291カ所確認され、6億600万円となっている。

農業用施設の被害は、海南市、紀の川市などで道路の路肩崩壊などが57カ所、水路の崩壊などが60カ所、ため池の堤の破損などが8カ所あり、被害額は計1億8700万円。

林業関係は、紀の川市などで林道ののり面崩壊などが9カ所、203㍍、山腹崩壊や渓流の荒廃が3カ所、0・5㌶で見つかるなど、3億265万円の被害が確認された。

水産関係では、広川町で漁船4隻が転覆し、湯浅町で養殖の貝類600個が濁水の流入で死に、150万円の被害が出ている。