福島嘉六郎邸の説明会 和歌浦の魅力向上へ

国の名勝で日本遺産にも認定されている「和歌の浦」の魅力向上施設として整備が進められている「福島嘉六郎邸」の説明会が7月16日午後1時半~2時半、和歌山市和歌浦中の同邸宅(玉津島神社の隣)で開かれる。

同邸宅は1929年(昭和4)、メン・ネルの染色技術を開発した「和歌山綿布」の社長、福島嘉六郎の別荘として建築された。主に母屋、離れ、奠供山(てんぐやま)の伽羅岩(きゃらいわ)を仰ぎ見る回遊式庭園で構成する。

跡地は荒れた状態だったが、名勝和歌の浦クリーンアップ隊が樹木の伐採や草刈りを行い、伽羅岩の荒磯で構成する庭園やハスの花も見えるようにした。現在は和歌の浦のガイダンス拠点としての活用を目指し、市や地元住民らが、聖武天皇の玉津島行幸から1300年にあたる来年をめどに整備を進めている。

説明会では、玉津島保存会の渋谷高秀会長が「名勝和歌の浦について」、郭家住宅の会世話人代表で建築史家の西山修司さんが「福島嘉六郎邸について」を演題に講演し、邸宅の見学も行われる。

渋谷さんは「和歌浦の拠点になる場所です。皆さんにもっと知ってもらいたい」と話している。

問い合わせは渋谷さん(℡090・7349・9161)。

整備が進められている福島嘉六郎邸

整備が進められている福島嘉六郎邸