海の事故から身を守ろう 海保が安全教室

子どもたちの海での事故を防ごうと、和歌山海上保安部は19日、和歌山市立砂山小学校(小杉栄樹校長)で「海の安全教室」を開催。夏休みを前にした児童249人が水の事故の対処法などを学んだ。

海で事故に遭った場合に、「助かる方法」や「溺れた人を安全に助ける方法」について、必要な基本的技術や技能を身に付けてもらおうと実施。低学年と高学年に分け、2部制で行われた。

高学年を対象にした教室では、和歌山海保の職員が体育館でビデオやスライドを使い、海での安全対策や、海岸に打ち寄せた波が沖に戻ろうとする時に発生する強い流れ「離岸流」の怖さを説明した。

実技では、担任の教員らが膨張式救命胴衣の着用方法を教わった。また、ペットボトルが救助に使える浮き具の代わりになることが伝えられ、実際に児童2人が前に出てロープの付いたペットボトルを投げて実演。少量の水が入ったペットボトルと水なしのペットボトルを投げ、どちらが遠くに投げられるか確認した。水入りのほうが狙った位置に投げやすく、救助の時に溺れている人に投げて助けることができると学んだ。

講師を務めた職員は「海に入るときは必ず大人と一緒に入るようにし、体力を消耗するので元気なときに行くようにしてください。また、暑いからと嫌がることなく、命を守るライフジャケットを必ず着用するようにしてください」と呼びかけた。

4年生の桑田幹大さんは「海での危険なことを知ることができて良かった。海に行くときは気を付けようと思った」、5年生の林祐那さんは「夏休みに海に遊びに行くときは、ライフジャケットを着て、きょう聞いたことを生かして気を付けて遊ぼうと思った」と気を引き締め、6年生の川端蒼人さんは「海でもしも溺れている人を見かけたら大人の人にすぐに言いに行って、海上保安庁に連絡しようと思った」と話していた。

ライフジャケットの説明を聞く児童たち

ライフジャケットの説明を聞く児童たち