道の駅サクアス オープン前に体験イベント
和歌山県海南市下津町小南に9月2日にグランドオープンする、同市初の道の駅「海南サクアス」で18日、同施設が備える防災機能などを体験できるイベントが開かれ、地元の幼稚園児と小学生らが招待された。
海南サクアスは市や国が24億7000万円をかけて整備。地元の海産物や農産物を販売し、ドライバーの休憩施設となるだけでなく、非常用電源や災害用の簡易トイレなども備え、災害時には緊急の避難所として活用される。
イベントは同市、近畿地方整備局和歌山河川国道事務所などが主催して行われ、神出政巳市長は、「この施設は3日間72時間運転できる自家発電設備をはじめ、備蓄物資、緊急時の防災トイレもある。きょうは防災機能を見てもらえたら」とあいさつ。
敷地内には建設重機や防災トイレ、地震体験ができるなどの約10のブースが並び、参加した46組154人は重機に乗車したり、写真撮影したりして楽しんだ。
同国道事務所のブースでは、大小のレンガを組み、隙間に砂を詰めてアーチ橋を作る体験ができた。大人が乗っても壊れない出来上がりに子どもたちは「すごい」と驚き、矢倉幸(こう)さん(5)は「壊れると思ったけど大人が乗っても全然壊れなかった。渡れて楽しかった」と笑顔だった。
また、芝生のエリアには、海南野上木材協同組合(木下憲治理事長)が紀州材を活用したテーブルとベンチ、サイクルスタンドの寄贈を決め、木育の観点から、木製品の温かみを感じてもらい、より愛着を持ってもらおうと、下津第二中学生が紀州材テーブルとベンチを製作するワークショップが開かれた。
神出市長から木下理事長に感謝状が手渡された後、同中学生徒会のメンバー5人は、耐朽性などを高めた「紀州材サーモウッドヒノキ」をインパクトドライバーなどを使って組み立て、テーブル(幅150㌢、奥行72㌢、高さ70㌢)とベンチ(同150㌢、40㌢、40㌢)を完成させた。
3年生の橋爪希偉さん(15)は「ビスがなかなか入らなくて難しかった。自分たちの手で作ることができて誇らしい。何十年と残るように大切に使ってもらいたい」と話した。
テーブルは計2台、ベンチは4台設置される。