残暑に花寄で心豊かに 文協茶道部チャリティー
茶席とともに野の草花を生ける実演を楽しむ、和歌山文化協会茶道部(永岡一惠部長)のチャリティー花寄(はなよせ)茶会が3日、和歌山市湊通丁北のホテルアバローム紀の国で開かれた。
城下町を一層華やかに彩り、伝統文化に親しんでもらおうと催され、13回目。
茶席では2025年に開かれる大阪・関西万博を意識し、外国をテーマに、永岡部長が53年前の万博会場で購入した水指や茶入などを含め、茶道具は外国製のものを使用。国際色豊かに、部員26人がもてなした。
来場者は、ゆったりとお茶を味わった後、3枚の花寄びょうぶなどが並んだ隣の会場へ。用意された約50個の花入に、会員らが次々と野の草花を挿し入れるデモンストレーションを楽しんだ。
花の多くは部員それぞれが庭で育てたもの。数本を選び、手元で長さを整えて切り、野に咲いているように挿し入れていった。
タデやハギ、トルコキキョウ、ワレモコウなどの草花が、かごや竹、陶器など素材や形もさまざまな花入と調和。来場した同市の女性は「珍しい草花が多く、どれもすてき」と花の美しさや風情をじっくりと味わっていた。
永岡部長は「この日を楽しみに来てくれる方も多い。ことしは特に暑く、この時季にこれほど多くの種類を集めるのは大変だったと思いますが、部員一同、皆さんに喜んでいただきたいとの思いで準備しました」と話していた。
この日の収益は後日、日赤県支部に寄付される。