袴田事件と再審法改正 国民救済会が講演会
日本国民救援会和歌山県本部(小崎一教会長)の第44回大会と記念講演会「袴田事件と再審法改正」が30日、和歌山市吉田のホテル「シティインワカヤマ」4階第2会議室で開かれる。死刑判決から43年を経て再審開始が決定し、近く裁判のやり直しが始まる袴田事件から、現在の再審制度の問題点、再審法改正の必要性などを考える。参加を広く呼びかけている。
1966年、静岡県清水市(現静岡市清水区)でみそ製造会社専務一家4人が殺害された事件で、袴田巌さん(87)は一度、死刑判決が確定したが、再審を求める長い闘いの末、ことし3月に再審開始が決定した。
同事件は、有罪の証拠とされ、血痕が付着した白シャツが1年2カ月の間みそに漬かっていたとされるにもかかわらず、依然として白く、血痕の赤みが鮮明であるなど、不自然な点が多く、冤罪(えんざい)の疑いが強く指摘されているが、検察は再審でも有罪立証を行う方針を示している。
記念講演は午後3時から、講師は同救援会副会長、再審・えん罪全国連絡会事務局長の瑞慶覧淳さん。講演に先立ち、同1時10分から県本部大会を行う。
問い合わせは県本部(国労会館内、℡073・425・9411)。