特殊詐欺防止 岩出署がコンビ二店員に感謝状
特殊詐欺被害を未然に防いだとして、岩出署は9月28日、セブン-イレブン岩出新田広芝店のパート店員、潮﨑和美さん(59)に感謝状を贈った。
同署によると8月30日午後1時ごろ、潮﨑さんが店内の清掃をしていると、常連の80代と50代の女性の親子が来店。80代女性が潮﨑さんに、「これを3万円分買いたい」などと話し、電子マネーギフトカードの購入を求めた。
潮﨑さんと50代女性が事情を聞くと、男から「3万円分の電子マネーのギフトカードを購入して、用意ができたら電話して」などと言われていると分かった。潮﨑さんは、80代女性がおどおどしていた様子と、50代女性が事情を把握していなかったことから不審に思い、店長らに相談。レシートの裏に、特殊詐欺被害防止専用フリーダイヤル(0120・508・878)を記して手渡した。
その後、同ダイヤルに電話があり、介護施設入居権の名義貸しトラブル等名目の架空料金請求詐欺事案と判明したという。80代女性は後日、再び同店を訪れ、「この前はありがとう」などと感謝した。
贈呈式で岡田謙吾署長は、潮﨑さんの特殊詐欺被害防止に関する正しい知識や、勇気、思いやりによって被害を防止できたと感謝。「潮﨑さんの今回の活躍を受けて、コンビニ業界における特殊詐欺撲滅への機運がより高まれば」と呼びかけた。
潮﨑さんは、「(店内に特殊詐欺被害防止の)ポスターを貼っていたので、電話番号は知っていた。次ももしあれば、電話番号を教えてあげたい」と話した。
9月28日現在、同署管内での、ことしの特殊詐欺被害は9件で、被害額は456万7000円に及ぶ。