杉良太郎さんが作詞 新ご当地ソングが誕生

歌手・俳優の杉良太郎さん(79)が、日本遺産の景勝地「和歌の浦」をテーマに作詞し、歌う新曲「花のふるさと」のCDが18日にリリースされる。杉さんがご当地ソングを作詞したのは初めてで、15日に和歌山市小松原通の県民文化会館大ホールで開かれる「第5回演歌・歌謡曲の祭典in和歌山」に杉さんが出演し、地元・和歌山で初披露する。

杉さんは歌に舞台に長年にわたり活躍し、国内の文化振興にとどまらず、海外との文化交流事業にも尽力し、献身的な福祉、慈善活動でも広く知られ、芸能人初の緑綬褒章を受章し、文化功労者に選ばれている。

和歌山との関わりでは、「濱口梧陵ご献上稲むら太鼓」のCDをプロデュースし、紀の川市桃山町には「杉良太郎桃農園」が設けられ、2020年には和歌の浦にある玉津島神社を訪問するなど、幾重にも縁が深い。

新曲に寄せた杉さんのメッセージによると、和歌山出身のある人から「ふるさとを元気にしたい」「ふるさとの力になりたい」との思いを聞いたことをきっかけに、「花のふるさと」は誕生した。

「♪幸せ運ぶ 片男波 俺のふるさと 和歌の浦」などとつづられた詞は、春に桃の香りに包まれた和歌山での思い出から、その香りが紀の川の流れを通じて海へとつながっていくイメージを感じ、前紀の川市長の故・中村愼司さんから贈られた温州ミカンの鉢植えが毎年、小さな白い花を咲かせ、実を結ぶことなどを思い浮かべながら書いたという。

杉さんは新曲について「いくつになっても、ふるさとは忘れられないもの、また忘れないでほしいものです。和歌山ではご当地ソングとして、全国ではそれぞれの心のふるさとを感じていただける歌として、多くの皆さまに愛されれば、こんなうれしいことはありません」とコメントしている。

「花のふるさと」の作曲は弦哲也さん。シングルCDでテイチクエンタテインメントから発売する。1400円。

「第5回演歌・歌謡曲の祭典in和歌山」は、午後2時、5時半からの2回公演。出演は杉さん、瀬川瑛子さん、コロッケさん、伍代夏子さん。地元歌手として、昼の部に有田てる美さん、宮本静さん、夜の部に松下秀二郎さん、南美枝子さんが登場する。

チケットは前売り6000円、当日7000円。県民文化会館や和歌山城ホール、各プレイガイドで取り扱っている。

問い合わせはサウンドクリエーター(℡06・6357・4400、平日正午~午後3時)。

 

「花のふるさと」のジャケット