模範の活動で大臣表彰 高松地区防災会

2023年の防災功労者防災担当大臣表彰に和歌山市の高松地区防災会が選ばれ、石井太郎会長ら役員が10日、市役所の尾花正啓市長を訪問し、受賞の喜びを報告した。

同会は2000年に発足し、地域の避難場所となっている市立高松小学校での毎年の大規模訓練実施をはじめ、地区住民の防災力、防災意識の向上に継続的に取り組んできたことなどが評価された。

訓練を通じて学校との連携を深めるとともに、隣接地区の子どもの訓練参加も促すなど、地区内外の交流も積極的に推進。訓練に合わせて和歌山大学の教員が防災に関する講演を行い、学生ボランティアと共に訓練を行うなど、大学と連携した取り組みも進めている。

22年度には、南海トラフ巨大地震や紀の川の氾濫などの大規模災害が発生した場合に地区住民が安全に避難できるよう、地域の実情に即し、被害状況、避難経路などの具体的な情報を盛り込んだ地区防災計画を策定している。

市役所には石井会長、小泉昌信副会長、事務局の前寿広さんの3人が訪問し、9月22日に東京都内で行われた表彰式で受け取った表彰状を披露した。

高松地区の住民でもある尾花市長は「熱心に毎年、工夫を凝らした訓練を継続され、地域の一体感を生んでいる。一朝一夕にはならないことであり、防災会のリーダーの皆さんのおかげ。これからも地域の防災力を高めてほしい」と期待を寄せた。

石井会長は「訓練で同じことばかりしていると、参加してもらえないので、内容を変えながら継続し、かなり浸透してきたと思う。今後も模範となるような活動を続けていきたい」と話した。

尾花市長(左から3人目)に防災大臣表彰を報告した石井会長(同2人目)ら

尾花市長(左から3人目)に防災大臣表彰を報告した石井会長(同2人目)ら