乳がんの早期発見を 15日の日曜検診呼びかけ

乳がんの早期発見・治療の啓発活動を行うNPO法人J・POSH(ジェイ・ポッシュ)が年に一度実施する、日曜に受けられる検診「ジャパン・マンモグラフィー・サンデー(JMS)」が15日、全国の賛同医療機関で行われる。2019年から賛同する、さくらい乳腺外科クリニック(和歌山市三葛)の櫻井照久院長(54)は「乳がんは日本では増加傾向にあるが早期発見できればほとんど治る。ぜひ検診を受けて」と呼びかけている。

JMSは、子育てや仕事で平日病院に行くのが難しい女性のために、毎年10月の第3日曜、乳がん検診を受けられるよう、同NPOと全国の医療機関が協力して09年にスタートした。県内の賛同医療機関は和歌山市、橋本市、御坊市、田辺市、岩出市の5市6カ所。本紙エリアでは同クリニックと中江病院(和歌山市船所)、はた乳腺クリニック(岩出市川尻)がある。

櫻井院長によると、乳がんは女性が罹患するがんの中で最も多く、9人に1人がかかるとされる。40~50代にかけて発症しやすく、さくらい乳腺外科クリニックでは年間およそ4000人の受診者が訪れ、100人ほどの罹患が見つかるという。新型コロナによる受診控えの影響で「見つかった時点で進んだがんが多い印象」とし、「若い人は進行が早く、進んだがんが見つかると治療が複雑になり、本人に負担がかかってくる」と話す。

同クリニックは、日本乳癌(がん)学会認定の乳腺専門クリニック。同学会専門医の櫻井院長がエコーを、認定女性技師の櫻井真知さんがマンモグラフィーを担当し、検査後すぐに結果が分かる。

市町村の検診にも適応しており、和歌山市民の場合、自己負担金は40~69歳が2000円、70歳以上は1000円。同市の無料クーポンや岩出市と紀の川市の住民検診も対応可能となっている。

認定技師の真知さんは「専門医なので最先端のマンモグラフィー装置を導入していて、痛みを感じにくい設計です。思ったより簡単だったという声も多く頂くので、年齢に関係なく気軽に来てほしい」と笑顔で話す。

15日は午前9時から正午まで。予約制。問い合わせは同院(℡073・448・3366)。

 

「毎年検診を受けて」と櫻井院長㊧と放射線技師の真知さん