役員5人の解任請求 維新の和歌山市議2人
日本維新の会和歌山県総支部が林隆一県議を離党勧告処分にしたことを巡り、同支部の和歌山市議、志賀弘明氏、新古祐子氏の2人が、処分は無効であり、党内外に不要な混乱を招いたなどとして、井上英孝代表ら県総支部役員5人の解任請求書を提出した。請求は15日付。
県総支部は、党が「身を切る改革」として所属議員に求めた議員報酬の一部寄付をしていなかったとして、林県議に離党勧告処分を行い、林氏は処分理由を不当と主張しながらも離党している。
解任請求書では、林氏は1期目の寄付について、統一地方選前の寄付を避けるよう県選挙管理委員会からアドバイスを受け、その旨を県総支部に報告し、了承を受けた上で2期目の当選後に寄付を行ったとし、処分は無効と指摘している。
さらに、寄付を行っていない議員が県総支部役員にもいるとし、平等性を欠き、「林議員を狙い撃ちにした恣意(しい)的な処分」と批判。林氏の処分を県総支部が諮問した党紀委員会についても、党外委員が入っていないなど、県総支部規約に定める要件を満たしていないとしている。
解任請求書の内容について、井上代表は本紙の取材に対し、林氏から1期目の任期中に寄付ができないという相談を受けた事実は確認できないとし、寄付を行っていない県総支部役員がいるとの指摘についても、寄付の実施は確認済みとして否定した。
志賀、新古両市議は、林氏が処分を不当と訴えた記者会見に同席。井上代表は、両市議には林氏と共に「事実と異なる主張を行って混乱を招いた」責任があるとし、処分を進める考えを示した。